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−ごろん店主日記−

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ホントの夢、それはあの子をもう一度抱っこすること

皆さんこんにちは。
コロナの感染拡大を受けて対応した実店舗の休止も1ヵ月以上が経ってしまいました。
お客様にはご迷惑をおかけしております。
私も条件的には未だ接種券が届かない者の一人。
自分が3回目接種を終えないと仕事だけじゃなく、実家に顔を見せにいくことも憚られますし・・・。
困ったものです。
妹は介護士ですが、勤務先の規定で週3回の抗体検査で安全確保をしているようです。
凄いなー。

さて、事業の性格上ペット供養のあり方について考えることが多いです。
この事業を準備し始めた頃、我が家には15歳のアメショの女の子がいました。(〝女の子〟と呼ぶには失礼な年齢かも知れません)
その子が開店準備もカタチになってきた昨年8月に急死したことは既にブログでもご報告しました。
私が幼少の頃はチャボ、インコ、ネコ、イヌなどを家庭で飼育する環境にはありましたが、今どきの飼育環境とはかなり乖離がありました。簡単に言うと〝昭和の飼い方〟です。
猫を飼う家庭ではニャンコ飯と称する白米におかか、醤油を垂らしたものを平気であげるような時代です。
イヌであれば玉ねぎも入っていて塩味も効いたみそ汁ぶっかけゴハンもアリでした。
当時は安全な飼育知識というものが希薄だったと思います。
40代になって念願の猫との暮らしを手にいれて、それはそれは楽しくて仕方ない、仕事から戻れば柔らぐ日々でした。
いつかは亡くなる、たぶん自分よりは先に亡くなる。そんな風に思うことはあっても、本気で亡くなることを想定してあれこれ考えることなど縁起も悪いのでしません。普通はそうですよね?
そんな自分がお墓のことを考えるきっかけとなることが起きました。

父親が亡くなったのです。
お墓は実家の近くに両親が準備しておりました。先に亡くなった祖母のお骨を納めることがきっかけです。
父の四十九日を終えた時点で母は「未だお骨をお墓に入れたくない」と。
私たち姉弟も急ぐことはないとして、母がその気になったら納骨することにしました。
その後、一周忌を前に父親が生まれ育った瀬戸内海に一部散骨をしませんか?という提案を母にしてみました。
それまで考えたことも無かった散骨というものを色々調べました。
瀬戸内海の希望の海域で散骨が可能か否か?誰に頼める?地元の漁協に相談する?
季節はいつがいいのか? などなど。
母からもお骨の一部なら海洋散骨してあげたいとの返事がありました。

海洋散骨を行うにあたっては、粉骨することが必要であることも知りました。
粉骨というキーワードで調べ出すと、お墓にまつわる様々な問題も知ることになりました。
子どもを持たない夫婦の増加、独身の増加、地方の過疎化もあって檀家制度の衰退、また高額なお墓の購入にまつわる問題も。こうした課題から埋葬方法について考える人が増えていることも知りました。

昭和時代のペットの飼い方と勝手に言わせていただくと、犬は亡くなったら自宅庭に穴を掘り、火葬せずに埋めるのが普通。住宅事情の異なる都心では一部火葬した上で専用施設に埋葬する場合もあったとか。猫を飼う場合、〝サザエさん〟のタマと同様、当時は家の中・外を自由に行き来させるのが一般的でもあったので、実家で飼っていた猫も具合が悪くなると家にも戻らず周囲のどこかで癒している感じ。ですからそのまま亡くなって帰らない猫ちゃんも多かったと思います。
猫の凄いところは、未だその時でないタイミングでは家族に心配させるのですが、もうお迎えが来るタイミングでは何故か家族に心配させず、受け入れさせるような力があったと思います。大したものです。
人間のお墓にはペットを一緒に埋葬出来ない、という墓地の規定も当時は当たり前でした。
今は人間とペットを一緒に埋葬できる墓地も一部売り出されていますね。

人間もペットも同じく私がどうしても気になったのが「合祀」の問題です。
現在、「永代供養付き」という契約で売られる墓地のほとんどは契約期間が満了となった後、順次墓じまいされて、お墓から取り出されたお骨は永代供養墓へと移動します。永遠に当初購入したお墓に埋葬が続けられる訳ではないのです。
永代供養墓とは一般的には慰霊碑となる共用墓石の地下、または墓地敷地内に用意された場所に様々な方々のお骨をごちゃ混ぜにして埋葬するものです。
基本的に墓地運営者にとっては新たな収入源にはならない施設であるため、なるべく経費を要さないように運営することが必要です。これは責められません。
個別のお墓から取り出した骨壺を、そのまま移設するのは保管スペースが減りません。
そこで骨壺からはご遺骨を取り出し、ごちゃ混ぜにして撒くことになります。
合祀する前に容量を減らす目的で粉骨をされる場合もあります。
私は粉骨するために粉骨業者さんに集められたご遺骨の状態を拝見する機会を得た経験がありますが、身内のお骨がいずれはこのようなごちゃ混ぜ状態になるかと思うと良い気はせず、モヤモヤしました。

私の場合、このモヤモヤがペットの供養のカタチを考えるきっかけとなりました。
いずれ私にも死が訪れます。あの子のお墓の面倒をみる人も早晩いなくなります。自分が亡くなった後のことは考える必要はないかも知れませんが、それでは自分の想いの治まりが悪いのです。
わたしが存在しない時代になっても、あの子の尊厳が当たり前のように守られる埋葬方法を求めた結果、行き着いた答えは海洋散骨でした。
私の骨は先に亡くなった猫のお骨と一緒に海洋散骨して欲しいと思っています。
たぶん妻も「私もね」、そう言うかな?

ホントの夢、それはあの子をもう一度抱っこすること
それが本音。

彼女の魂は四十九日を待たずに仏様となって自由にあちらとこちらを行き来しているんではないですか?
もう何ものにも縛られない仏様の身ですから。
四十九日にお世話になったご住職から伺ったお話です。
ご住職が言うんですから、ね。これは間違いありません。

それでも彼女は生き返ってはくれません。二度と抱っこすることは出来ません。
当店の名前Calin(カラン)は仏語で「抱っこ」を意味します。
「Calin Calin」、私の夢。そういうことなんです。

だから出来得る限りの手を尽くしてペットたちの尊厳を守る埋葬と供養を心がけたい、その一心で事業にあたっていこう。

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